遠隔授業イベント2007(美来工科高等学校) †概要・目的 †近年、インターネットやブロードバンドネットワークの普及により、高速で大容量なデータ通信が身近に利用できるようになっている。また、次世代のインターネット・アドレス規格である、IPv6(Internet Protocol version 6)などの普及により、一昔前であれば夢物語であった、いつでも・どこでも情報サービスが手軽に利用できる「ユビキタス情報化社会」がいよいよ現実のものとなりつつある。このように社会が革新的な情報化を進める一方で、学校教育においては情報技術(IT)に関するカリキュラムが積極的に導入されてきており、例えば、普通高校においては主要科目に教科情報が新設され、専門高校においてもIT関連学科が新設されるなどしている。一方、実際の教育現場では、教科学習を通じて定式的な知識の習得は行われているが、実際に最先端の技術や機材を使った実践教育はさまざまな制約から積極的に行われていないのが実情である。 このような状況において、琉球大学工学部情報工学科の玉城・長田研究室では、美来工科高等学校・電子システム科の生徒を対象に、遠隔授業イベントを実施する。本イベントの目的は、高校では実施困難なIT技術に関する実践的な教育を、大学研究室の支援によって実施することで、受講した生徒たちの知的向上心を発揚させ、将来のエンジニアとしての資質を養成するとともに、高大連携による教育効果や社会的意義を確認することにある。 本イベントの成果が、今後の大学と高校との教育連携や、急速な情報化社会における学校教育のあり方について何らかの示唆を与えるものであることを期待する。 実施日時 †
実施責任者 †
資料等 †
実施報告 †今回の遠隔授業は、美来工科高校の佐久本教諭の協力もあり、無事に終了することができた。遠隔授業に参加した生徒は、ネットワークカメラの活用方法に関する課題研究に取り組んでいる3年次生徒(3名)であった。生徒らはネットワークに関する知識が全くないということで、授業内容は技術寄りのものではなく、ごく基本的な概念を指導する程度であった。しかし、終盤のディスカッションでは、生徒らから積極的な発言が見られ、今回の授業で学んだことを今後の課題研究の取り組みに生かしたいという発言などがあったことから、授業自体は成功であったと考えられる。 最後に、やはり、高校生くらいの世代にとって、未知の体験をすることは、興味や向学心の発揚に効果があるということを今回のイベントによってあらためて実感させられた。今後も、美来工科高校に限らず、機会があれば積極的に同様なイベントを実施していきたいと考えている。 (後日、佐久本教諭とミーティングを行い、今回の反省と今度の展開について意見交換を行う予定である) イベントの様子 † |