CSMA/CDに関する補足資料

CSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection:搬送波感知多重アクセス/衝突検出)の仕組みについて説明する。

まず、リピータハブの場合を説明する。

イーサネットでは、送信元デバイスがイーサネットフレームを送信する場合、自身と伝送路を共有する他のデバイスが伝送路にイーサネットフレームを送信していないか確認する(Carrier Sense)。他にイーサネットフレームを送信しているデバイスがない場合は、送信先に向けてイーサネットフレームの送出を試み、他にイーサネットフレームを流しているデバイスがある場合は、その送信が終わるのを待ち、ランダムな待ち時間(t)が経過後に、再び送信を試みる。

もし、イーサネットフレームの送出が他のデバイスと同時になってしまった場合は、伝送路上でコリジョン(衝突)が発生し、伝送路にジャム信号がブロードキャストされる(Collision Detection)。ジャム信号を受信したデバイスは、衝突を避けるため、ランダムな待ち時間(t)が経過後に、再び送信を試みる。

なお、再送回数が16回に達した場合は、LANデバイスからOSに不達が通知される。

ここで、ランダムな待ち時間(t)は、下記の通り導出される。

0 <= t <= 2^n x スロット時間(51.2us) (nはコリジョン回数。ただし、n<=10)
*スロット時間=最小サイズのイーサネットフレーム(10Mbpsの場合64オクテット(512bit))の送信時間

(10Mbpsのイーサーネットにおける待ち時間の例)
コリジョンが8回の場合 -> 0〜13.1ms
コリジョンが10〜15回の場合 -> 0〜52.4ms 

以上の仕組みによって、多重アクセス(Multiple Access)を実現している。

コリジョン発生時の動作を図1.2に示す。

img1-2.png
【図1.2: コリジョン(衝突)発生時の動作】

次に、スイッチングハブの場合を説明する。

スイッチングハブは、リピータハブとは異なり、デバイス間の通信は仮想的な専用の伝送路(しかも、送受信で独立した伝送路)で行われるため、基本的にコリジョンが起こることはない。(図1.3)

img1-3.png
【図1.3: スイッチングハブの動作】

つまり、1つの伝送路を複数のデバイスで共有するリピータハブでは、伝送路上のデバイスが多くなればなるほど、また、伝送路が長くなればなるほど、コリジョンの発生リスクが高まり、伝送効率が低下するが、デバイス間の通信で仮想的な専用の伝送路を使用するスイッチングハブでは、この問題が起こることはない。

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Last-modified: 2017-08-22 (火) 13:47:38 (330d)